
だいぶ時間がたってしまったが、『 それはまたいつか 。』で結んでしまった以上は書かねばならんよな・・・・・。
レッツゴー温泉!!
スタックから抜け出し再びルートを北上、幹線道路に出るまでを確認したところで周囲はすっかり暗くなっていた。
思っていたより右に左にクネクネ曲がったワイルドな山道に少々疲労気味の某。
目に付いたコンビニで一息ついた後。
「さて、どうするか?」
そのまま直帰するのも味気ないので、どこでもいいから温泉入っていこう・・・、とグーグルマップで調べてみると、近くにちらほらと存在する温泉施設。
目に留まったのは、帰宅ルート上にある「いかにも!」といった雰囲気な名前の温泉宿(?)。
眠気覚ましのエナジードリンクを飲み干し、一路「いかにも温泉(仮)」へと向かう某であった。
フロントにて恐縮する某
程なくして目的地の 「いかにも温泉(仮)」 に到着。
当初の秘境温泉廃業に続き、泥道スタック&新ルート開拓失敗と良い事無しな流れであったので、迷わず到着できたことに「よしっ」っと小さくガッツポーズ。
もっとも、幹線道路沿いにある大きな看板、特徴的な建物、そしてこれにグーグルマップのナビ機能が加われば「どこで道に迷う要素があるのか?」って話ではあるが・・・・・。
駐車場から特徴的な建物の特徴的な入り口の特徴的な扉を開き、意外にも普通なカウンターの前でこれまた普通の呼び鈴を押す。
奥まったスタッフルームの扉から顔を出したのは、小柄で穏やかそうな白髪紳士。
入浴時間や備品に関する質問に対応する、その立ち居振る舞いに気を抜いた某は料金支払いの際、不躾にも写真撮影およびブログへの掲載許可を求めたところ・・・・・。
「他にお客様がおられなければ撮影していただいてかまいませんし、その写真をネットで公開するのももちろん問題ありません」
明日は平日、しかも遅い時間に到着したため「他のお客様」の存在が頭からすっかり抜け落ちていた某には、たいへん恐縮させられる一言であった。
そんな様子が伝わったのだろうか?
こちらの気持ちを解すよう、にこやかな笑みと共に
「ではごゆっくり、おくつろぎくださいませ」
と一礼するフロント係の御人。
おお・・・さすがはプロフェッショナル。
この対応に小さく感動する某なのであった。
粘る
フロントからはやや離れたところにある脱衣所に入ると、残念なことに先客が。
まあ、入浴時間終了まではまだ時間がある。
ゆるりと湯に浸かりながら、機会を待つことにしよう。
・・・などとのんびり構えていたのだが、ひとりが出てはひとりが入り、ふたりが出たらふたりが入ると、なかなかその機会が訪れてくれない。
さすがに一時間経過後に、一旦脱衣所に避難を余儀なくされた某であったが。
しかしそこで目にしたものは・・・・・。
宿泊客は日帰り入浴客より遅い時間まで入浴が可能な事を示す案内板。
ま、まずい。
泥道スタックした時以上にアセり始める。
この時、日帰り入浴時間終了まであと30分・・・。
ならばいっそ、人がいるままコッソリと撮影してしまうか?
なに、人が写っていなければだれからも文句を言われる事はあるまい・・・。
湯船に浸かりながら眉間にしわを寄せぶつくさと呟く様は、おそらく「温泉でのんびり」とは程遠い有様であったろう。
日帰り入浴時間終了まであと20分・・・。
いやいや、シャッター音で気づかれて妙な嫌疑をかけられたらどうする?
第一、これはフロント係の御仁との約束を反故にしてまでしなければならない事なのか?
漫画やアニメによくある精神的葛藤状態を表現した「天使と悪魔の脳内会議」。今まさにそのものを実感する某。
そして、日帰り入浴時間終了まであと10分の所で・・・。
「もう出るよー」
最後の一人、50代男性が退場。脱衣所から姿が消えるまで約5分。
脱衣所のスマホを取って返って、何も考えずただあちこち場所を変えてパシャパシャと十数枚撮影したところで・・・・・。
日帰り入浴時間・・・終了。
某、気づく
話戻って某、入浴中に奇妙(?)なことに気がついた。
男湯と女湯。
高めの壁に仕切られているが、天井部分は吹き抜けで繋がっていて、ご夫婦様・ご家族様はここを通して会話する姿がしばしば見られたのだが、その会話の中で・・・。
「出るよー」
「もうそろそろ上がるからー」
「まだいるー?」
言い方に違いはあれど、「入浴終ります」の声掛けは圧倒的に・・・というか、この時の入浴客はすべて「男性」側から発せられていたのだ。
そしてこれに対する女性側からの返答は一組を除いて全員が「まだ入ってます」だ。
ちなみにこの時の男性浴室の状況から推測される入浴客の内訳は
- 20代夫婦(?)
- 20代男連れ3人
- 30代夫婦+男の子1人
- 30代夫婦+男の子1人+女の子1人
- 40代夫婦+女の子1人
- 50代夫婦
男組はともかく夫婦組は必ず男性が先に出ようとしていて、うち4組は女性もそれに合わせて上がり、50代とおぼしき夫婦二人連れの女性のみが入浴を続けた。
他人の会話に聞き耳を立てるような行為は我ながら感心しないなとは思いつつも、この手の統計をとり続け「温泉地における男女の行動パターンの違い」みたいなものが見えてきたら面白いかもしれん。
むしろ、ただ温泉に浸かるだけより断然面白いのではないのだろうか?
最後に
ここまで読んでいただいた方は、少々違和感を覚えているかもしれない。
その違和感の正体を推測するに、某にしては珍しく・・・写真なしの記事になっている事であろう。
種(?)を明かすと先日、写真データを整理する際、外付けディスクに移動している最中に間違って削除してしまったのだ(泣)
ファイル復旧ソフトを使ってみたが、なにぶんにも移動・削除・上書きを何度も繰り返した後だったので、復活できた僅かなデータすら欠損が激しく使い物にならないという始末。
できれば、彼の温泉に入浴した人でなければわからないような写真を載せて「さてここは何温泉でしょうか?」みたいな遊びもやってみたかったのだがなあ・・・・・。
いや、無くなってしまった物は仕方が無い。
「 次回の温泉話に乞うご期待! 」といったところでこの話を終わらせていただこう。